ニ級建築士 製図試験 PR

二夜明けまして

昨日に引き続き
今年の問題で感じたこと
ちょっと深堀りしてみました。
2点あります。
1点は
乳児室、ほふく室、保育室に求められていた収納です。
昨年までの試験でしたら、収納と言えば押入れやクロゼットの類です。
壁で囲って、建具が手前にあります。
今年の問題も一見そうかなと思ったのですが
要求図書の特記事項を見てみると、
「収納を記入する。」という文言があります。
これ、過去にはありません。
たぶんです。あったらすいません。​

納戸を計画してくださいと言っておいて、納戸を記入してくださいと
言っているようなものなんですよね。ちょっと違和感です。
通常は、要求図書の特記事項に書かれてあるのは、什器の部類なんです。
加えて、
おそらく必須だと思っていた幼児用ロッカーがこの問題では求められていませんでした。
保育所や幼稚園の実例を見てみると、ほぼ全ての園で、
自分専用のロッカー(収納棚)があります。
この2つの違和感を合わせて考えると、
収納って、幼児用ロッカーのことなのかな?
っていう仮説が出てきます。
ロッカーは造り付けのタイプのものもあります。
ということで、結論ですが、
おそらくどちらで計画しても問題はないと思います。
ただし、条件でも言っていますが、
収納の部分は部屋の面積にカウントすることはできません。
収納を設けた部分、ロッカーを設置したスペースは、
部屋の面積からは除かれることになります。
もう1つですが
矩計図にある部材の名称と寸法の記述です。
ここに、大引と1階根太の部材がなかったです。
​これ、本番で気が付きましたでしょうか。​
これが何を意味するかですが
大引と根太がない工法で行なってもいいということです。
つまり、土間コン床ですね。束を立てない方法です。
土間コン床にすると、床高さは低くすることができます。
床高さを低くすると、段差処理の対応が楽になります。
スロープは短く済ますことができます。
メリットはそれなりにあると言えます。
なのですが、
土間コン床の場合、通常、床下換気の必要がなくなるんですよね。
でも、床下換気は求められていました。
このあたりはちょっとわからないのですが
おそらく多くの受験生が、束を立てた床組で計画し
床下換気も施していたと思います。
もちろん、それで問題はありません。
kanna 足跡