これまでのお話はここをクリック
「お母さん、試験どうやったー?」
「そうね、疲れたー、腰が痛いわ」
「そうじゃなくて、合格できそうなん? せっかく頑張って学校通ったんだから」
またもや作者の勝手な都合で、話が急展開的に飛んでいます。
あらかじめご了承願います。m(__)m
「思ったより時間が早くて、一生懸命描いてたら、いつの間にか時間ぎりぎり」
「見直しとかしてないん?」
「ちゃんとできなかったかも、何か描き忘れてるものがありそうだわ。
今度学校に行ってくるので、先生に様子聞いてみる。」
学校にて
「山本さん、プランはそれほど悪くはないんじゃないですか。」
「ありがとうございます。一応、目標の1時間でできたのですが、安心してしまったのか
製図の時間配分を間違っちゃって、最後は少し慌ててしまいました。」
「スロープが短いので、玄関の土間を下げていると思いますが、
玄関内にスロープは設けましたか?」
「ええ、スロープは設けてないですが、移乗台はちゃんと設けました。」
「移乗台ではなく、スロープが必要ですよ。」
「だって、いつも移乗台で練習してましたよ。」
「今回はスロープが必要なのです。ここに条件が書いてあります。」
「あらっ、ほんとだ。そういうことだったのね。つい、いつも通りに作図してしまったわ。」
「これで不合格にはなりませんが、他にも減点があればちょっとわからないです。
今年は全体的にみなさんよくできていたみたいなので。」
「そうですか、ありがとうございました。」
その夜
「お母さん、学校行ってきた?」
「行ってきたわよ、ちょっと大きなミスをしてしまったみたい。」
「ええっーそうなん? 合格できそう?」
「まだわかんない、発表は12月だから、それまで待つしかないわね。」
「来年、僕と一緒に受けることになったりして。」
「もう、縁起でもないこと言わないでちょうだい。それより、あんた、
学科の勉強、そろそろ始めた方がいいわよ。」
「学科なんやけど、学校通うのは高いから、お母さんが前に言ってた
最端製図っていうところの学科クラブに申し込もうかと思って。」
「あそこね、安いのはいいけど大丈夫かしら。なんかあやしいわよ。」
「お母さん、よく見てないでしょ。ネットでの評判は悪くないよ。」
「そうなの、とにかく頑張ってちょうだいよ。1年でも早く建築士になって
お母さんたちを楽にさせてちょうだい。」
講座の宣伝をするという、だんだん読者の予想通りの展開になってきました。
次回に続きます。
kanna