今年の一級建築士設計製図試験の課題です。
事務所ビル
これ、私が思うに、一級の製図試験の基本を学ぶのに適した課題です。
特殊建築物ではないので、特殊建築物ほど法規制は厳しくはないですが
ゆとりや遊びのある空間はそれほど重要ではなく、
どちらかと言うと、収益性を考えた空間が求められます。
貸事務所になるか自社ビルになるかはわかりませんが、
レンタブル比ってありましたよね。
事務所ビルには、
それなりにデザイン性が求められる部分もありますが、
いかに効率的に執務空間を確保できるかが大切になってきます。
ゆとりある豪華なエントランスや、デザインを重視した空間などは、
アーティスティックな公共施設と比較すると、重要性は高くありません。
貸事務所の場合、廊下や階段など、収益を生み出さない共用部分については、
できるだけ、必要最小限にしたいという考えがあります。
ただし、快適性を考えることは必要です。
それから、
事務所以外の用途も、ほぼ間違いなく絡んでくると思います。
例えば、1階に店舗や飲食店など、不特定多数の人が利用する用途です。
その配置や動線については、きちんと考える必要があります。
基本的には、上の事務所より1階の店舗の方が優先です。
考えてみれば
世の中のビルの大部分はこの事務所(会社)ですよね。
設計や施工に携わる人も多いかと思います。
ということで、
結局、何が言いたいのかと言いますと
この事務所ビルの計画は、勉強しておいて損はない。
ということです。
シンプルで無駄のない動線を考える
効率的に執務空間を確保するということ
廊下など、収益を生まない空間はなるべく省スペースで考えること
二方向避難を確保するということ
基準階型なので、高さ制限にも注意
採光については、気にしなくてもいいです。
あと、計画にあたっての留意事項を見てみると
設備から構造まで、いろいろ書かれてあります。
幅広く勉強することができそうです。
合格ラインぎりぎりでどちらになるかわからないという方
その中でも、とりあえず勉強しとこっかな、という人
今年の事務所ビルの計画は、しっかり学んでおけば
他の建物を学ぶ時にも基本となってくれると思いますので
仮に学科が試験がだめだったとしても
来年以降に活かされると思います。
やるからには、
しっかり、頑張ってください。
kanna