そこからしばらくしたところでまたもや異変に気付かされます。
今度は入れ替わりに多目的室が消えちゃったぢゃないかぁ!
やばい。
これはまじでやばい。
頭上から酸素マスクが落ちてきています。事態はただならぬ程深刻です。
様々な選択肢が脳裡をよぎります。
このまま突っ走ることはイコール重大欠陥、はいさようならです。
ここからのリカバリーはもう不可能だとさじを投げ退室、
これもはいさようならです。
先にも述べましたように、私は昨年の試験に落ちたことで
この1年間を臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の思いで過ごし、
その中で多くの方々にお世話になり、今日この日に雪辱を期してきました。
ですのでギブアップするわけにはいかなかったと言うのが
この時の最も近い感情でしょうか。
そうです。私が取るべき選択は「胴体着陸」です。
ただし、いくら製図に自信ありといえど、
恐らく時間的にもいっぱいいっぱいだろうし、
やりなおすならこれが最後のチャンスだろうと、
背水の陣で再び取り掛かりました。
もうこの期に及んでは趣味作業室の面積不足などには目をつぶり、
減点覚悟での完成に賭ける事にしました。
但し残り時間は尋常でないくらいにタイトです。
各部の表現の省略などは余儀なくされそうです。
そうして描きながらも途中
平屋部分の屋根同士が当ってしまうことに気付き、
咄嗟に一方の屋根を片流れにするという機転が利いたのは
我ながらファインプレーであったと思います。
立面図はもうほとんどマンガです。
屋根の仕上げなど細かいところはハナから諦め、伏せ図に移行します。
時計を見ると残りはわずかに70分くらいでしたでしょうか?
泣きそうな残り時間です。
つづく
○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*○o。+..
Kannaでした。